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執筆者の写真Midori Nissato

[Suits woman]結婚しても出産しても、ひとりの時間は大事

※この記事は、小学館 Suits womanに掲載していた記事です。サイト閉鎖に伴い、許可をいただき転載しています。


今から3,4年ほど前。 「内向型の人」についての本がたくさん出版されていた時期があり、私自身に当てはまるものを感じ、引き寄せられるように読みあさっていました。

その中ですごく自分にしっくり来たのが、「内向型の人は、ひとりの時間に癒される」という記述でした。

私は大の旅行好きなのですが、家庭を持つ前に行った旅行のほとんどがひとり旅です。エーゲ海に落ちる夕日がきれいだったギリシャ、おもちゃの街のようなチェコ、思いつきで行った出雲大社、季節外れの沖縄などなど…。

「さみしくないの?」とよく聞かれましたが、私にはその質問の意味がよくわかりませんでした。みんなと行く旅も楽しいけれど、ひとり旅は私にとって特別な時間でした。

行った先で自由に自分の興味の赴くままに無計画に歩き回ったり、飛行機の中で本を読んだり、新幹線の中で絵を描いたり、ゲームをしたり、ひとりで明確な目的も無く、誰かに干渉されることも無く、ただ時を過ごすことが私の癒しだったのです。

前置きが長くなってしまいましたが、私にとって大事な“ひとりの時間”が、結婚や出産を経て、どのように変わったのか、変わらなかったのかを今回はひも解いてみました。


“ひとり時間大好き人間”が結婚

14年間こんな感じでした


大学1年生から社会人になり結婚するまで14年間ひとり暮らしを続けていた私。ルームシェアや同棲は全くしたことが無く、ひとり暮らしを謳歌していました。

友人や後輩から「家に帰って誰もいないと寂しい」と、耳にすることもあったのですが、私はその真逆で、誰もいない家に入った瞬間こそが外界からの解放であり、真にリラックスできる瞬間と感じていました。「私だけの空間、最高!」と、いつも思っていました。 そんな私が、結婚を機に14年ぶりに人と家を共にすることに…。

当初「ひとりの時間が減ってしまうとストレスになるのでは?」と、若干の不安はあったものの、実際に住み始めてみると、その不安が吹き飛ぶくらい楽しかったです。気の合う人と結婚して住むのだから、当然と言えば当然ですが、毎日が修学旅行みたいな感覚でした。

コロナが流行る数年前なので、夫は会社勤めで毎日出社しており、昼間は私一人で家で仕事をし、たまに出張もあったので、適度に“ひとり時間”も満たされていたようで「一人が恋しい!」と思うことは、ほぼありませんでした。


結婚後も一人旅に出る

結婚前にあらかじめ、ひとり旅の予告をしていた


新婚生活まっただ中の、結婚半年後。それまで長期でやってきた仕事が一段落し、まとまった入金もあったので、「今だ!」と思い、ひとりでリトアニア旅行に行きました。

周りからは、「結婚したのになぜ一人で旅行行くの?うまくいってないの?」と心配されましたが、もちろん夫婦間に問題は無く、夫にも説明をしてから旅立ちました。

「やっぱり、一緒に行った方が楽しいかも…」と思うところもありましたが、夏休みでもなんでもない冬の初めの時期で、いきなり夫が1週間も休めるはずも無く、当初の予定通り、ひとり旅を決行しました。

旅自体は、久しぶりのひとり旅だったので、街をひとつにしぼって、のんびりブラブラ散策をする程度のゆるい旅でしたが、それまでのアプリ婚前後の目まぐるしい2年間を頭の中で整理する良い時間になりました。

その半年後、妊娠がわかり、出産、コロナの流行と続き、再び目まぐるしい日々になりました。

今思うと、ほんのつかの間の、“ひとり旅チャンス”でした。


産後、久しぶりのひとり時間


“赤ちゃん中心生活”からの、つかの間の解放!


当たり前ですが、妊娠発覚後から、ひとりの体ではなくなり、お腹の中にもう一人いる状態が続きました。

まだお腹の膨らみがあまり無い妊娠初期は、とにかく不安がいっぱいで「○○したら、赤ちゃんに悪影響かも?」という考えがいつもフワフワしており、後期になるとお腹のふくらみが物理的に障害になって、さらに行動に制限が加わりました。

「寝る時くらい、おなかを取り外して、横に置いておきたい」「人間も卵だったら良かったのに…」と何度も思いました。

出産すると、再びひとりの体に…!と、思う間もなく、授乳&オムツ換えの連続で、時間がいつの間にか過ぎていきました。

産後1ヶ月目頃の休日「赤ちゃん見てるから、外行ってきたら?」という夫の言葉で、フラっと家から徒歩1分くらいにあったショッピングモールに出かけました。

産後の体はまだギクシャクしていましたが、体も軽いし心もなんだか軽く、ただ歩いているだけで楽しかったことを覚えています。

部屋の中、赤ちゃんとただ授乳とオムツ換えだけの世界で生きていて、大げさですが「外にもまだ世界はあったんだ!良かった?!」と、一人歓喜しました。まるで私自身も再び世界に生まれ出たような気持ちでした。

後半の漫画では、産後3か月頃、突然夫に「今日1日赤ちゃん見てるから、ひとりでどこか行ってきたら?」と言われた日のお話を描きました。

記事の終わりには、コロナ渦での最近のひとり時間にも触れました。





こうして5時間ほど、産後のひとり時間を過ごしました。ムーミンバレーに行く途中『飛行おにのジップラインアドベンチャー』(ターザンロープ)をする為にはズボンの着用が必須と知って、駅ビルでズボンを購入したのですが、洋服を買うのも久しぶりで、とても楽しかったです。

妊娠中は体型が変化しているので、「産後着よう」と思っても試着できず、産後は乳幼児連れでは思うように試着できずだったので、本当に久しぶりに洋服を買って、それだけで大興奮でした。

片道2時間近くかかってしまったので、現地にいられたのは、ほんの1時間半ほどでしたが、往復の時間も大事なひとり時間でした。 現在はコロナ渦なので、この時のように思い立って電車に揺られて遠出をすることもしずらい状況ですが、ほんの1時間でもひとりで近所の公園や神社に行くだけでリフレッシュできると思います。

最近は、子どもが寝た後に、お気に入りの音楽を聴きながらかるーく走ったり歩いたり、ベランダで踊ったり、オンラインゲームをやったりするのが、ひとりのリフレッシュ時間です。

ちなみに休日のひとり時間は、夫婦でたまに交代でとっています。夫は最近ひとり時間にパソコンで音楽づくりをしているようです。気になる……。

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